IKAROSから見た宇宙
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2010年5月、金星探査機「あかつき」と同じロケットで打ち上げられた「IKAROS(イカロス)」は、一辺14mの薄い膜の帆を広げ、太陽の光の圧力で進んだ世界で初めての宇宙ヨットです。その位置に立って星空を見渡します。金星のそばを通るまでの前半と、その後4年半、眠りと目覚めをくり返しながら太陽を回った後半を切り替えて確かめられます。
いま見えている天体
FROM IKAROS| 天体 | 方向(星座) | 距離 | 見かけの大きさ | 明るさ |
|---|
天体名を押すと、その方向に視線を向けます。明るさは等級(小さいほど明るい)の目安です。
この再現について
METHOD星と星座は実データ
6等星までの恒星約5,000個と、88星座の線を使っています。恒星はとても遠いので、IKAROSから見ても星座の形と位置は地球から見た夜空と同じです。
金星のそばの通過
2010年12月8日16時39分(日本時間)に、金星から約8万800kmのところを通過しました(JAXAの発表)。金星の直径の約7倍の距離です。前の日には、あかつきが金星を回る軌道への投入に挑戦していました。
IKAROSの航路は概算
打ち上げから金星の通過までを「エンジンも帆も使わない軌道」でつないでいます。実際には帆が受ける光の圧力(約1.12mN)で少しずつ加速していて、2010年11月までに秒速約100m速度が変わりましたが、この区間では含めていません。
金星通過後の軌道
金星のどちら側を通ったかは発表されていないため、金星の重力で曲がる向きと、帆による加速の代わりに「進む向きにかかる一定の小さな加速度」(0.0000008m/s²)を、JAXAが発表した地球からの距離にいちばん合うように選びました。計算では2014年5月に2億2400万km(発表 約2億3000万km)、2015年4月に1億2400万km(約1億2000万km)、5月に1億700万km(約1億1000万km)で、太陽を約10か月で回る軌道になります。
眠りと目覚め
2011年12月に燃料がほぼなくなり、姿勢を保てなくなりました。そのあとは、帆に日が当たって電力が足りる時期だけ目覚め、ほかは眠る「冬眠」をくり返しました。この星空では、電波が届かなかった時期も同じ軌道を飛び続けたとして表しています。
進行方向の2つの基準
視線の「進行方向」は、IKAROSが進んでいく向きにカメラを向け続ける視点です。太陽基準は、太陽から見たIKAROSの動きの向きで、太陽のまわりを回る軌道そのものの向きです。金星(後半は地球)基準は、金星から見たIKAROSの動きの向きで、金星に対してどちらへ進んでいるかを表します。金星がこの十字の真ん中にあれば正面から向かうコース、少しずれていれば、そのずれの分だけ横を通り過ぎるコースです。金星に近づくと、金星の重力で向きが曲がり、十字も動きます。目的地のそばで相対速度が秒速5m未満になると向きが決まらないため、十字を目的地の方向へなめらかに寄せています。なお、実際の探査機は太陽電池やアンテナの都合で姿勢を決めていて、進行方向にカメラを向けているわけではありません。
出典
SOURCES- IKAROSの運用結果(宇宙科学シンポジウム 2011年)金星通過の時刻と距離、帆の展開、光子加速、累積の加速量
- IKAROSの状況について 2010年7月14日(JAXA)帆の展開と発電、分離カメラ、光子加速 1.12mN
- IKAROS operations ended(JAXA宇宙科学研究所)運用の終了、冬眠のくり返し
- IKAROS、約15年の運用を終了(マイナビニュース)2015年の目覚めと最後の電波、地球・太陽からの距離
- IKAROS(Wikipedia)打ち上げ時刻、2013〜2014年の目覚め
- NASA Blue Marble ・ NASA 3D Resources ・ NASA SVS CGI Moon Kit大きく見えるときの地球・火星・月の表面の画像。地球の雲と金星の雲の模様は、このページ用に作ったもの(観測画像ではありません)
- d3-celestial恒星・星座線のデータ
- Astronomy Engine太陽・惑星・月の位置計算