MMXから見た宇宙
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火星へ向かう探査機MMXの位置に立って、星空を見渡します。前方には目的地の火星、振り返れば遠ざかる地球。往路(地球→火星)と復路(火星→地球)を切り替え、日付を動かして、旅のあいだに空がどう変わるかを確かめられます。
いま見えている天体
FROM MMX| 天体 | 方向(星座) | 距離 | 見かけの大きさ | 明るさ |
|---|
天体名を押すと、その方向に視線を向けます。明るさは等級(小さいほど明るい)の目安です。
この再現について
METHOD星と星座は実データ
6等星までの恒星約5,000個と、88星座の線を使っています。恒星はとても遠いので、MMXから見ても星座の形と位置は地球から見た夜空と同じです。
惑星は日ごとに計算
太陽・惑星・月の位置を天文計算ライブラリで日ごとに求め、MMXの位置から見た方向・距離・大きさを出しています。明るさと満ち欠けは簡易計算です。
MMXの航路は概算
航路データは公開されていないため、分離時刻と「2027年8月15日に火星着」という仮定から、太陽の重力だけで軌道を計算しました。分離直後の数日は地球の重力も考えています。復路は「2030年11月8日に火星を出発し、2031年7月15日に地球着」と仮定して、同じ方法で計算しました。出発日は、7月中旬に着く場合に出発のエネルギーが最も小さくなる日です。火星圏に滞在する約3年間は含めていません。実機の軌道修正は入っていません。
火星の衛星フォボスとダイモス
火星のそばの数日だけ、JPL Horizonsの位置と速さから火星を回る軌道を計算して表示しています(フォボスは6時間ごとの値をつないでいます)。形は実際の形状モデルで、いつも同じ面を火星に向けて回ります。遠いときは光の点に見えます。
進行方向の2つの基準
視線の「進行方向」は、MMXが進んでいく向きにカメラを向け続ける視点です。太陽基準は、太陽から見たMMXの動きの向きで、太陽のまわりを回る軌道そのものの向きです。火星(復路では地球)基準は、火星から見たMMXの動きの向きで、火星に対してどちらへ進んでいるかを表します。火星がこの十字の真ん中にあれば正面から向かうコース、少しずれていれば、そのずれの分だけ横を通り過ぎるコースです。火星に近づくと、火星の重力で向きが曲がり、十字も動きます。終盤、太陽基準の進行方向を向くと火星はほぼ真後ろにあります。火星の方が速く太陽を回っていて、後ろから追いついてくるためで、火星基準では火星が正面に来ます。目的地のそばで相対速度が秒速5m未満になると向きが決まらないため、十字を目的地の方向へなめらかに寄せています。なお、実際の探査機は太陽電池やアンテナの都合で姿勢を決めていて、進行方向にカメラを向けているわけではありません。
計算の確かめ
この軌道で求めた分離時の速度は秒速約11.2kmで、報道の「第2宇宙速度(約11.2km/s)に到達」と合います。8月のどの日に着くと仮定しても、出発に必要なエネルギーはほとんど変わりません。
出典
SOURCES- 火星衛星探査機「MMX」の打ち上げ成功、約1年かけて火星圏へ(アストロアーツ)分離高度、第2宇宙速度、到着時期
- MMXの初期クリティカル運用フェーズ終了(sorae)到着2027年8月、帰還2031年7月
- ESA Mars Express SPICE(形状モデル)フォボス(DLR、Mars Expressの画像から)とダイモス(P. Thomas、バイキングの画像から)の形。5,120面に作り直して使用
- JPL Horizons(NASA/JPL)フォボス・ダイモスの火星に対する位置と速さ
- NASA Blue Marble ・ NASA 3D Resources ・ NASA SVS CGI Moon Kit大きく見えるときの地球・火星・月の表面の画像。地球の雲は、このページ用に作ったもの(観測画像ではありません)
- d3-celestial恒星・星座線のデータ
- Astronomy Engine太陽・惑星・月の位置計算